整形外科

診療内容
スタッフ

当科の診療方針

  1. 丁寧な問診、診察を行なったうえで、必要に応じ最新のMRI、3次元CTなどの検査を駆使し正確な診断を行います。
  2. 十分な説明を行い、からだの状態をご理解いただきます。
  3. 豊富な治療経験のもとに、まず保存的治療(手術以外の治療)を優先します。
  4. 他の治療法がないときは、最良の方法として手術を行います。
  5. 術後早期より、経験豊富な理学療法士、作業療法士のもとリハビリを開始し、早い社会復帰をはかります。

B. 外来診療 日常疾患に対する一般外来と、専門医による専門外来からなります。 専門外来受診は、一般外来からのふりわけのほか、原則として一般医院、クリニック、あるいはかかりつけ医からのご紹介が必要です。

外来について

一般外来:毎日

骨折、打撲、捻挫などの怪我をはじめ、腰痛、首、その他各関節の痛み、手足のしびれなど関節、筋肉、神経に関係した疾患を拝見しています。しびれや麻痺などの原因の中には、神経そのもの病気が原因なこともあり、神経内科と連携をとって拝見させていただく場合もあります。

専門外来:曜日が指定されています

  1. ロコモ
  2. 脊椎
  3. スポーツ
  4. 骨粗鬆症

骨粗鬆症について

~高齢化社会の到来とともに、骨粗鬆症に伴う骨折が増加しています~ 屋内での些細なことでの転倒による骨折が多く、これには、加齢に伴うバランス機能の低下なども関与していると考えられています。 当院では、これらに積極的に対処するためロコモ外来を設置するとともに、通常の外来診療においても骨粗鬆症の検査、治療を行っています。

豆知識

1.ロコモーティブシンドローム(ロコモ)

骨、関節、筋肉などの運動器の働きが衰えると、くらしの中の自立度が低下し、介護が必要になったり、寝たきりになる可能性が高くなります。運動器の障害のために、要介護になっていたり、要介護になる危険の高い状態がロコモーティブシンドロームです。 しかし、万が一、骨折した場合には内科、循環器科、麻酔科医師など各科専門医師と連携した全身管理のもと細心の注意で手術を行っています。また、術後はなるべく早い時期にご自宅に退院できるよう、ご家族にもご協力いただきリハビリを行っていきます。 退院後の生活の不安、社会資源利用などについては、早い時期よりソーシャルワーカーがご相談をお受けしています。

また加齢に伴い、骨折だけではなく、膝、股関節、腰、首の痛みなど変形性関節症による症状が多く見られるようになります。当科では、これら日常的に見られる症状に対しても積極的に治療を行い、その病態を十分に検討したうえで必要に応じ、人工膝関節置換術、人工股関節置換術などの治療も積極的に行っています。

若年者にも発生しますが、加齢に伴い増加する疾患には手にしびれを生じるものがあ ります。この原因には手根管症候群が多くみられ、豊富な治療経験があります。

脊椎専門外来では、通常経験する腰痛治療をはじめとして、加齢とともに増加する腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、頚髄症(頚椎症性脊髄症)などの疾患や、青壮年層に多くみられる椎間板ヘルニアに対してブロック療法をはじめさまざまな保存的治療を行っていますが、改善が得られない場合には手術療法も積極的に行っています。また、脊椎外傷(脊椎の骨折、脱臼など)にも豊富な治療経験があります。

2.腰部脊柱管狭窄症

加齢に伴い、背骨の中にある神経の通り道である脊柱管が狭くなる病気で、これにより腰から下の神経に影響が及び、痛み、しびれが出ます。よく耳にする言葉には坐骨神経痛があると思いますが、この他にも次のような特徴があります。

跛行;歩行により痛みが出現し、腰掛けたり、しゃがむとことで改善 する。休まず歩ける距離には個人差があり、数メートルから数百メートルまでさまざまです。また、これらの症状は台所仕事などでの立ち仕事でも見られます。一方、シルバーカートを押して歩いたり、自転車をこいでいるときには症状が出にくいなどの特徴があります。

治療には、まず生活の工夫をご説明するとともに、必要に応じて内服、 ブロック治療、除圧術、脊椎固定術(インストルメンテーション)などの手術を行っています。

3.頚髄症(頚椎症性脊髄症)

腰部脊柱管狭窄症と同様に頚椎での神経の通り道が狭くなった状態で、そのために手足の神経に次のような障害があらわれます。

巧緻障害

  • 手足がうまく動かない。
  • 箸が使いづらい。
  • ボタンがかけづらい。
  • 歩行障害・歩きづらい。

転倒などにより頚部に大きな負担がかかると、急激に手足の麻痺を起こし、寝たきりになる危険があります。薬物療法などの効果がない場合は、手術を行います。当院では、術後長期にわたり安定した治療成績が報告されている棘突起縦割法(東大式)による椎弓形成術を行っています。

4.腰椎椎間板ヘルニア

からだの自然治癒力を利用したブロック療法など手術以外の治療を積 極的に行い、無効な場合のみ手術治療を行っています。当科では、原則として3、4cm程度の小さな傷で手術を行い、内視鏡手術より安全性の高い顕微鏡視下髄核摘出術を採用しています。

5.脊椎外傷

転落事故、スポーツによるけがなどで、背骨の骨折、脱臼などを起こすと、脊髄を傷害することにより手足の動きに障害を残すことがあります。早期に手術を必要とする場合が多く、インストルメンテーションなどの固定術を行っています。とくに、下位胸椎、腰椎の場合、胸部、腹部を切る手術法を採用している施設が多い中、当院では、豊富な治療経験のもと背中からの手術法(後方法)を採用することで、患者様の負担を減らすとともに、良好な成績を得ることができています。

スタッフ

髙橋総一郎 (タカハシ ソウイチロウ)

役職 副院長代理・整形外科部長
専門分野 脊椎外科
資 格 (専門医等) 日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医 日本脊椎脊髄病学会認定脊椎脊髄外科指導医 日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医 日本体育協会公認スポーツドクター

相原 正宣 (アイハラ マサノリ)

役職 整形外科部長
専門分野 骨折一般(外傷一般)
資 格 (専門医等) 日本整形外科学会専門医 日本リウマチ学会専門医 日本体育協会公認スポーツドクター

分山 秀敏 (ワケヤマ ヒデトシ)

役職 整形外科部長
専門分野 関節疾患、スポーツ外傷
資 格 (専門医等) 日本整形外科学会専門医 日本体育協会公認スポーツドクター ※ 膝の障害と治療(PDF版)

西岡 義貴 (ニシオカ ヨシキ)

役職 整形外科医員

眞野 洋彰 (マノ ヒロアキ)

役職 整形外科医員